子供の歯科矯正とは?
小児矯正とは?
小児矯正とは、歯並びや咬み合わせの問題を修正するための治療法です。子どもの成長段階で行われるため、大人の歯列矯正とは異なる特徴があります。
小児矯正は、乳歯や永久歯が生える前に行うことが一般的です。歯列や咬み合わせの問題は、見た目の美しさだけでなく、口腔の健康や発音などにも影響を与えることがあります。そのため、早期に問題を発見し、適切な治療を始めることは非常に重要です。
小児矯正の流れ
①拡大床
抜歯の可能性を下げたいというご希望がある場合、拡大床による治療を行います。拡大床による治療期間は1年~1年半程度です。
もし拡大床治療が無しの場合は、上下8本の前歯が完全に萌出し、インビザキッズが行える状態になるまでは経過観察をします。なお、前歯や臼歯のクロスバイト(交叉咬合)は、インビザキッズより拡大床による改善が効果的な場合もあるので、気になる方はぜひ医師にご相談ください。
②インビザラインキッズ
拡大床による治療期間が過ぎると、上下8本の前歯からはじまって、その隣に並ぶ上下8本の小臼歯が萌出していきます。小臼歯のうち手前の4本が萌えるまでの間、前歯の歯並びを整えたい場合や抜歯の可能性を下げたい場合にはインビザキッズで治療をします。
③インビザラインフル
お子さんの矯正治療の仕上げです。大人のマウスピース矯正と同じように、奥歯まで含めた歯列全体をインビザラインによって整えます。
小児矯正における早期治療の意味
小児矯正の治療の必要性は、以下のものがあります。
歯並びの改善:歯並びの不正は、子どもの自信や人格形成に大きな影響を与えることがあります。小児矯正は、歯並びを改善し、美しい笑顔を実現するための手段です。
咬み合わせの修正:正しい咬み合わせは、噛む力の均等な分散や食べ物の咀嚼に重要です。小児矯正は、咬み合わせの問題を修正し、口腔の健康を促進します。
口腔の健康維持:歯並びの不正は、歯垢や歯石の溜まりやすさを引き起こし、虫歯や歯周病のリスクを高めます。小児矯正は、口腔衛生の状態を改善することで、将来的な歯の健康を守ります。
子供の歯並びの特徴
子供の歯並びの特徴には以下のようなものがあります。
乳歯から永久歯への移り変わり:子の歯並びは、乳歯が徐々に生え変わり、永久歯が生え揃う段階を経て発達します。この過程で歯並びは変化し、一時的な歯並びの不均衡が見られることがあります。
前歯が突出している:子供の上下の前歯は通常、少し突出していることがあります。これは、顎の成長と乳歯が徐々に抜けるため、前歯が前に出るためです。永久歯が生え揃うことで前歯の位置も調整されます。
かみ合わせの不均衡:子供の歯並びでは、上下の歯が完全にかみ合っていないことがあります。これは、顎の成長や歯の生え変わりの過程によるもので、成長と共にかみ合わせは改善されます。
歯列のゆがみ:子供の歯並びでは、乳歯が抜け始める段階や永久歯が生え揃う段階では、一時的な歯列のゆがみが見られることがあります。これは、顎の成長と歯の生え変わりによるもので、成長が進むにつれて歯列のゆがみは矯正されます。
歯並びの個人差:子供の歯並びには個人差があります。歯の大きさや形状、成長の速度などによって歯並びは異なるため、一概には特徴を挙げることはできません。
小児矯正をはじめるのに適した年齢とは?
小児矯正は、一般的には5歳から12歳の間の子供に適しています。この時期は、子供の歯並びがまだ成長しているため、矯正治療による歯の移動がより効果的に行われます。また、この年齢では顎の成長もまだ続いているため、顎の形状をより良い方向に整えることができます。ただし、個人の状況によって異なる場合もあるため、歯科医師と相談して最適な開始時期を決めることが重要です。
小児矯正の治療期間
小児矯正の治療は、個々のケースによって異なりますが、一般的な流れとしては以下の通りです:
初診:歯科医師による検査や診断が行われます。問題の特定や治療の計画が立てられます。
装置の装着:個々の治療計画に基づいて、適切な矯正装置が装着されます。これにはブラケット、ワイヤー、ゴムバンドなどが含まれます。
定期的な調整:小児矯正治療は、定期的な調整が必要です。歯科医師による定期検診や装置の調整が行われます。
治療期間:小児矯正の治療期間は、個々の症状や治療方法によって異なりますが、一般的には数ヶ月から数年にわたることがあります。
小児矯正は、子どもの成長段階で問題を修正するための重要な治療法です。早期に問題を発見し、適切な治療を受けることで、子どもの口腔の健康と美しい笑顔を実現することができます。
子どものマウスピース矯正治療
マウスピース矯正治療は、子どもの歯並びを改善するための方法の一つです。従来の矯正治療とは異なり、矯正装置を取り外すことができるため、食事や歯磨きの際に外すことができます。
この治療法は、子どもの歯並びの問題を早期に改善することが期待できます。特に、前歯の出っ歯や噛み合わせの不良などがある場合に効果的です。また、歯列矯正のための金属装置やブラケットをつける必要がないため、見た目にも気になりません。
マウスピース矯正治療は、歯の移動を助けるために特殊な装置を口の中に装着します。子どもの場合は、成長に伴って歯並びが変化するため、定期的に装置の調整が必要です。通常は、約2週間ごとに新しいマウスピースに交換することが一般的です。
治療の期間は、個人の状況によって異なりますが、通常は6ヶ月から2年程度です。マウスピースを装着する時間は、一日のうち約20時間以上が推奨されています。また、食事やスポーツ時には取り外すことができますが、それ以外の時間はできるだけ装着するようにしましょう。
ただし、マウスピース矯正治療には注意点もあります。口腔ケアや装着状態の管理が重要であり、マウスピースをきちんと保管して清潔にする必要があります。また、装着時には発音や食事の咀嚼能力が一時的に低下する場合もあるため、子どもにとっては慣れるまで時間がかかる場合 があります。
小児矯正と拡大床
準備矯正の開始目安は 5〜8才。顎の横幅の成長バランスを改善します。
拡大床とは?
拡大床とは、上顎の歯列を広げるための治療法です。通常、成人の場合は上顎の骨が完全に癒着しているために難しいですが、小児の場合は成長途中であるため、骨の成長に合わせて広げることができます。
拡大床の適応は、主に7~12歳。拡大床矯正治療を対象年齢時に行っておくと、健康な歯を抜かずに矯正治療を行うことが出来る可能性が非常に高まります。早い段階で問題を発見し、治療をすることで将来的な口腔の健康を保つための手助けとなります。
5歳~11歳ぐらいを目安としたお子様対象の治療です。夜間のみ使用します(8時間を目安)。
拡大床とインビザライン
開始目安 5〜10才
前歯も奥歯も治療可能なマウスピース矯正。・混合歯列期(乳歯と永久歯の交換期)にあるお子様対象のマウスピース矯正治療です。
残存乳歯条件あり、 残存乳歯の状況により拡大床をお試しマウスピースに変更する場合があります。
マウスピース矯正の利点と注意点
小児矯正の治療には、マウスピース矯正が便利です。必要な時に取り外すことができます。
利点:
注意点:
小児矯正の治療方法は、個々のケースによって異なります。歯科医師との相談や適切な治療計画の立案が重要です。早期に問題を発見し、適切な治療を行うことで、子どもの健康な歯並びと美しい笑顔を実現することができます。
小児矯正のメリット・デメリット
小児矯正の副作用とリスク
歯肉炎や虫歯のリスクについて
小児矯正治療は、歯並びや咬み合わせの問題を改善するために行われますが、治療中にはいくつかの副作用やリスクが存在します。その中で最も一般的な問題は、歯肉炎や虫歯の発生です。
固定矯正装置を使用している場合、ブラケットやワイヤーの存在は、歯の清掃を難しくすることがあります。食べかすやプラークが溜まりやすくなり、それが歯肉炎や虫歯の原因となる場合があります。定期的な歯科医院でのクリーニングや適切な歯磨きの継続的な実施は、これらのリスクを最小限に抑えるために重要です。
治療中の痛みや不快感への対処方法
小児矯正治療の過程で、痛みや不快感を感じることがあります。特に、固定矯正装置を初めて装着する時や調整が行われる際には、一時的に違和感や軽度の痛みが生じることがあります。
このような痛みや不快感に対処するためには、以下の方法が役立ちます:
これらの対処方法を適用することで、治療中の痛みや不快感を軽減し、快適な治療体験を得ることができます。そして、子供の健康な歯並びを実現するための治療を続けることができます。
小児矯正後のケアとアフターケア
定期的な歯科検診と予防ケアの重要性
小児矯正治療後も、定期的な歯科検診と予防ケアを受けることは非常に重要です。歯科医師は歯の状態を評価し、必要に応じて追加の治療やケアを提案することができます。
定期的な歯科検診では以下のことが行われます:
これらの定期的な歯科検診と予防ケアを受けることで、小児矯正治療後の歯の健康を維持し、美しい笑顔を保つことができます。定期的なケアと適切なアフターケアは、長期的な成果を得るために欠かせません。