産後の抜け毛がひどい！産後にハゲる原因や対処法、いつまで続くのか解説

2025年9月30日

「産後の抜け毛がひどい」「抜け毛が多すぎてどうすればいいかわからない」と考えている人は多いでしょう。

この記事では「産後の抜け毛がひどい原因や対処法、予防策」をお伝えしていきます。

なお、産後の抜け毛は、女性ホルモンの変化や育児によるストレスが影響している可能性が高いです。

産後の抜け毛が多くて困っている場合は、可能な限り早く、専門クリニックに受診するようにしましょう。

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産後の抜け毛がひどい原因

産後の抜け毛がひどい原因は、以下の通りです。

産後の抜け毛がひどい原因
女性ホルモンの急激な変化が影響している出産・育児によるストレスと疲労が重なっている睡眠不足と生活リズムの乱れが起きている栄養不足と偏った食事が続いている頭皮環境が悪化している

それぞれ解説します。

女性ホルモンの急激な変化が影響している

産後の抜け毛がひどい大きな要因は、出産後にエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが急減し、休止期脱毛が一度に起こることです。

妊娠中は女性ホルモンが髪の成長期を延長させるので抜け毛が減りますが、出産後2〜3か月から急激に髪が抜け始め、6か月頃にピークを迎えます。

これは医学的に「産後休止期脱毛」と分類され、多くの場合1年以内に自然に回復すると言われています。

もし1年以上抜け毛が続く場合や頭皮に炎症がある場合は、早めにクリニックで相談しましょう。

出産・育児によるストレスと疲労が重なっている

出産後の抜け毛がさらに増える理由として、育児による強いストレスと継続する疲労が頭皮の血流を弱める点が挙げられます。

精神的負担が高まると副腎皮質ホルモンが増え、毛包への酸素や栄養の供給が減り髪の成長期が短くなります。

なお、臨床現場でも、夜間授乳と家事が重なる時期に抜け毛が急増したとの相談が多数寄せられています。

湯船につかる、家族に育児を頼むなど心身を休める習慣を設けると、脱毛量が徐々に落ち着きやすくなります。

睡眠不足と生活リズムの乱れが起きている

十分な睡眠を確保できない日々が続くと、産後の抜け毛がひどさを増す傾向があります。

深い眠りのあいだに分泌される成長ホルモンが少なくなり、頭皮の新陳代謝が低下して髪が抜けやすくなるためです。

赤ちゃんと同じタイミングで仮眠を取るなど、短時間でも質の高い休息を取り入れる必要があります。

栄養不足と偏った食事が続いている

授乳や過度な産後ダイエットでタンパク質や鉄分が十分に取れないと、髪をつくる材料が減り抜け毛が増えます。

髪の成長には亜鉛やビタミンB群も重要で、食事が偏ると毛包の細胞分裂が鈍くなります。

まずは主食・主菜・副菜をそろえ、必要に応じてサプリメントを取り入れることが大切です。

頭皮環境が悪化している

皮脂の過剰分泌や炎症で頭皮環境が整っていないと、産後の抜け毛がさらにひどくなることがあります。

出産直後はホルモン変動で皮脂量が増えやすく、毛穴詰まりやかゆみが血流を妨げて髪の成長を妨げます。

医療機関では頭皮のベタつきやフケを伴う脂漏性皮膚炎が見つかり、治療後に脱毛が改善した症例が報告されています。

低刺激シャンプーで毎日やさしく洗い、症状が強い場合は早めにクリニックを受診しましょう。

産後の抜け毛がひどい時の対処法

産後の抜け毛がひどい時の対処法は、以下の通りです。

産後の抜け毛がひどい時の対処法
クリニックを受診する育毛剤・ヘアトニックを活用する頭皮ケアを行うサプリメントを取り入れる質の良い睡眠を確保する食事と生活リズムに気を使う美容院やウィッグで見た目をカバーする

それぞれ解説します。

クリニックを受診する

クリニックを受診すると、産後の抜け毛の原因を医学的に診断してもらえ、必要な治療を早期に受けられます。

分娩後脱毛症はホルモン変動、栄養不足、ストレスなど複合要因で起こるため、自己判断では長期化しやすいのが実情です。

女性専門の薄毛外来では、出産後二〜三か月で始まる大量脱毛が一年以上続く場合に血液検査や外用薬、低出力レーザーなどを提案してもらえます。

長引く抜け毛や頭皮の赤みがある時は、早めに予約を取り、クリニックの医師と治療計画を立てましょう。

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育毛剤・ヘアトニックを活用する

女性用育毛剤や頭皮用トニックを使うと、自宅でも手軽に発毛環境を整えられます。

産後のママ向けの育毛剤では、頭皮刺激の少ない無添加処方や女性ホルモン類似成分を配合しています。

特に、スカルプＤボーテのエストロジーシリーズは、狙った部位にミスト噴射できるため時短ケアに役立つでしょう。

使用後は指腹で軽くマッサージし、血行促進と有効成分の浸透を高めましょう。

頭皮ケアを行う

頭皮マッサージやツボ押しを続けると、血流改善によって毛根へ栄養が届きやすくなります。

風池・通天・百会の三点を一日五分もみ上げるだけで、自律神経が整いリラックス効果も期待できます。

さらに、紫外線対策やアミノ酸系シャンプーへの切り替えで頭皮の炎症を防ぐと、抜け毛の進行を抑えられます。

入浴時に指の腹で襟足から頭頂部へゆっくり圧迫する習慣を付け、頭皮環境を整えましょう。

サプリメントを取り入れる

授乳期は、鉄・カルシウム・亜鉛が不足しやすいため、サプリメントで必要量を補うと髪の合成に役立ちます。

鉄不足は産後うつや慢性疲労を招きやすく、抜け毛悪化につながることが指摘されています。

薬局や通販で買えるマルチミネラルサプリなら一日分を簡単に摂取でき、忙しい育児中でも続けやすい点がメリットです。

過剰摂取を避けるため、パッケージの目安量を守り、気になる症状があれば医師に相談しましょう。

質の良い睡眠を確保する

良質な睡眠はホルモン分泌とヘアサイクルを整え、抜け毛の回復を後押しします。

厚生労働省の睡眠ガイドは、就寝前のカフェインやスマホ操作を控え、朝食と適度な運動で体内時計を整えることを推奨しています。

赤ちゃんの夜泣きで連続睡眠が難しい場合は、昼寝や家族の協力で合計7時間程度の休息を確保しましょう。

また、短時間でも深い睡眠を得るため、就寝前に薄暗い照明へ切り替え、ぬるめの入浴で体温を緩やかに下げることが効果的です。

食事と生活リズムに気を使う

バランスの良い食事と規則正しい生活は、ホルモンバランスを安定させ産後の抜け毛を自然回復へ導きます。

タンパク質・亜鉛・鉄を含む肉・魚・大豆製品の摂取と、三食規則的な食事がおすすめです。

また、食事制限ダイエットは栄養不足を招きやすいため、産後半年までは体重より栄養優先のメニューを心掛けましょう。

朝昼夜のリズムを整えつつ軽いストレッチを取り入れ、自律神経を整えることも抜け毛軽減に役立ちます。

美容院やウィッグで見た目をカバーする

美容院でボリュームカットや前髪の分け目調整を行うと、抜け毛が目立ちにくくなり気分転換にもなります。

部分ウィッグやトップピースは、自髪をまとめて装着するだけで即座にボリュームアップでき、医療用タイプも選べるので安心です。

また、フォンテーヌでは医療用ウィッグをはじめ多彩なサイズとカラーを展開し、店舗で無料試着やアフターサービスも受けられます。

見た目を整えることでストレスが軽減し、ホルモンバランスの回復を促しやすくなるというプラス効果も期待できます。

産後の抜け毛がひどい時期はいつからいつまで？

産後の抜け毛がひどい時期は、以下の通りです。

産後の抜け毛がひどい時期はいつからいつまで？
抜け毛が増え始めるタイミングを把握する抜け毛のピークと落ち着く時期を確認する髪が生えそろうまでの期間を知る

それぞれ解説します。

抜け毛が増え始めるタイミングを把握する

産後の抜け毛が増えるタイミングを把握しておきましょう。

産後の抜け毛は、出産後二〜三ヶ月頃から一気に増え始めるのが一般的です。

出産直後に女性ホルモンが急減し、妊娠中に成長期だった髪が休止期へ移行するため、大量に抜け落ちます。

抜け毛のピークと落ち着く時期を確認する

抜け毛量のピークは産後四〜六ヶ月頃に達し、その後自然に減少していきます。

休止期毛が抜け切るまで数ヶ月かかるため、排水口に髪束が溜まるなど量的なショックを受けがちです。

一時的に一日二百本以上抜ける場合もありますが、ホルモンが安定すれば抜け毛は、徐々に落ち着きます。

髪が生えそろうまでの期間を知る

見た目が元に戻るのは産後半年〜1年が目安で、ヘアサイクルが正常化すると新生毛が伸び始めます。

髪は月に約一センチ伸びるため、分け目や生え際の密度が整うには、最低でも半年の時間が必要です。

一年経っても回復しない場合、脱毛症や甲状腺機能低下症など、他の脱毛要因が隠れていないかクリニックで確認しましょう。

産後の抜け毛がひどいと感じたら受診すべきサイン

産後の抜け毛がひどいと感じたら受診すべきサインは、以下の通りです。

産後の抜け毛がひどいと感じたら受診すべきサイン
抜け毛が多すぎて気になってしまうタイミング頭皮に炎症や痛みが出てきたタイミング円形脱毛症など別の病気が疑われるタイミング

それぞれ解説します。

抜け毛が多すぎて気になってしまうタイミング

一日200本前後の大量脱毛が続く場合は、自己判断せずクリニックへの相談を検討してください。

通常の産後脱毛は半年ほどで自然に減少するため、長期化は慢性休止期脱毛や栄養不足の可能性があります。

抜け毛の本数を数日間記録し、写真や抜け毛サンプルを持参すると診察がスムーズです。

頭皮に炎症や痛みが出てきたタイミング

頭皮に赤み・かゆみ・フケ・ヒリヒリ感など炎症症状が伴うときは、早めにクリニックで診察を受けましょう。

脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎で毛包が傷んでいる可能性があり、脱毛が長引くだけでなく痕が残るリスクもあります。

市販薬で我慢せず、原因菌やアレルゲンの検査を受けて適切に治療すれば抜け毛の改善も期待できます。

円形脱毛症など別の病気が疑われるタイミング

円形脱毛が複数出る、眉毛や体毛まで抜ける、極端な疲労や体調変化を伴う場合は早急に受診が必要です。

円形脱毛症や甲状腺疾患などは、自己免疫・ホルモン異常が潜むことがあり、放置すると脱毛範囲が拡大しかねません。

そのため、クリニックでの血液検査やダーモスコピーによる診断で原因を特定し、内服薬や局所注射など適切な治療をスタートしましょう。

ひどい産後の抜け毛を防ぐ予防習慣

ひどい産後の抜け毛を防ぐ予防習慣は、以下の通りです。

ひどい産後の抜け毛を防ぐ予防習慣
妊娠中から栄養管理を行う産後もヘアケアのポイントを守るパートナーや周囲のサポートを得る

それぞれ解説します。

妊娠中から栄養管理を行う

妊娠中から栄養管理を徹底すると、産後の抜け毛を軽減できます。

鉄分・亜鉛・ビタミンB群などの不足は毛包の成長期を短縮させ、産後の休止期脱毛を進めてしまいます。

妊娠期のは、鉄分＋9〜10 mg／日、たんぱく質＋15 g／日くらい摂り、主食・主菜・副菜をそろえた食事でバランスよく摂取しましょう。

また、不足が心配な場合は、かかりつけ医に相談しサプリメントを適切に取り入れましょう。

妊娠中に意識したい栄養素は以下の通りです。

妊娠中に意識したい栄養素
鉄分：レバー・赤身肉・小松菜で補給亜鉛：牡蠣・牛肉・高野豆腐を活用ビタミンB群：玄米・納豆・卵で摂取

産後もヘアケアのポイントを守る

産後は、頭皮に負担をかけないヘアケアを続けることが抜け毛対策になります。

ホルモン変動で敏感になった頭皮に強い刺激を与えると、回復期に向かう毛包がダメージを受けやすくなります。

「自分に合ったシャンプーを選び、過度なカラーリングやパーマを避け、適度な洗髪頻度を保つ」ことがおすすめです。

産後ヘアケアのポイントは以下の通りです。

産後ヘアケアのポイント
アミノ酸系シャンプーで優しく洗うタオルドライ後は低温ドライヤーで乾燥髪を結ぶときはゆるめのシュシュを使用

パートナーや周囲のサポートを得る

家事や育児を分担し心身への負担を減らすと、ストレス由来の産後抜け毛を抑えられます。

ストレスは自律神経を乱し頭皮血流を低下させるため、休止期脱毛の増加要因になります。

周囲の手を借りて睡眠と休息を確保し、心身を整えることが髪の健康にもつながります。

サポートを得る方法は以下の通りです。

サポートを得る方法
パートナーと家事・育児タスクを可視化し分担自治体の産後ケア事業を予約利用オンライン母親サロンで悩みを共有

周囲の手を借りて睡眠と休息を確保し、心身を整えることが髪の健康にもつながります。

産後の抜け毛についてよくある質問

産後の抜け毛についてよくある質問を紹介します。

抜け毛がひどすぎて禿げることはある？

産後の抜け毛は一過性の「分娩後脱毛症」であり、半年〜1年で自然に回復するため禿げ上がる心配はほとんどありません。

主な原因は、出産後に急減する女性ホルモンによって毛包が休止期へ移行するためで、頭部全体が一気に抜けても毛根は生きています。

ピークは産後4〜6か月頃で、赤ちゃんが1歳になる頃までに多くの方が元のボリュームを実感します。

ただし1年半以上続く場合や抜け毛と同時に髪が細くなる場合は、クリニックを受診しましょう。

産後の抜け毛対策におすすめのシャンプーは？

産後の頭皮は敏感になりやすいため、洗浄力が穏やかなアミノ酸系シャンプーを選ぶと、刺激を抑えて抜け毛悪化を防げます。

アミノ酸系のシャンプーは皮脂を取り過ぎずバリア機能を守るため、乾燥によるフケ・かゆみを予防しながら頭皮環境を整えられます。

さらに「ココイルグルタミン酸Na」など低刺激成分とヒアルロン酸やセラミドなど保湿成分の配合を確認しましょう。

シャンプー後はぬるま湯で十分にすすぎ、タオルで優しく水分を取り、ドライヤーは頭皮から20cm以上離して使用しましょう。

抜け毛を早く戻すにはサプリが必要？

基本的には、バランスの取れた食事と十分な睡眠が重要で、医師の指示がない限りサプリメントは必須ではありません。

授乳期は鉄・亜鉛・ビタミンB群が不足しやすいものの、過剰摂取は副作用を招くため自己判断で高用量サプリを選ばないよう注意しましょう。

食事で補いにくい場合は、クリニックで血液検査を受けて、サプリメントの必要量を確認したうえで選ぶと安心です。

産後すぐにカラーやパーマをしても大丈夫？

薬剤が母乳に移行する報告はなく施術自体は可能です。

しかし、産後2〜3か月までは頭皮負担を避け、生後3か月以降に低刺激の薬剤で短時間の施術に留めると安心です。

施術前日は十分な睡眠を取り、当日は体調を優先して予約を調整し、施術後は頭皮を保湿してダメージを抑えましょう。

男性型脱毛症と見分ける方法は？

産後脱毛は頭部全体が急に薄くなるのに対し、男性型脱毛症（AGA）は生え際や頭頂部から徐々に進行するという分布と経過の違いが目安になります。

特徴は以下の通りです。

分娩後脱毛症	男性型脱毛症
出産2〜3か月後に突然始まる頭部全体が一様に抜ける半年〜1年で自然に回復	思春期以降にゆっくり進行生え際・頭頂部が局所的に薄くなる進行性で治療を要する

自然回復が見込める産後脱毛でも、抜け毛が1年以上続く場合や家族歴がある場合は皮膚科で鑑別を受けましょう。